第194章:アッシャー

デザートはシナモンの洋梨タルトだった。層になった生地はほろほろで、温かく、香りづけもちょうどいい。あとから飲むコーヒーが、何かを頑張って手に入れたご褒美みたいに感じられる程度に。ヴェイル夫人は、フランス風だと言い張る蜂蜜入りのクリームを添えて出してくれたが、たぶん違う。それでもペニーは気に入った――ひと口目で目を閉じ、喉の奥でかすかな音を漏らす。その、彼女が幸せなときにしか聞けない音だと、俺にはわかる。

いま俺たちはヴェイル家のリビングにいる。隅のツリーはまだ柔らかく光っていて、コーヒーカップは膝の上やコースターの上に落ち着き、交換し合ったプレゼントの山がローテーブルに積み上がっていく。タイ...

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