第199章:アッシャー

彼らが去っていくのを見届けてから、俺はドアに向き直った。

ペニーの金色の髪が、ブーマーとともに消える直前まで視界に残っていた。彼女は壁に指先をかすらせて、まるで何かにつかまらないといけないみたいだった。ブーマーは一度だけ振り返った――許されるかどうか確かめるみたいに。その瞬間、俺は見た。

顎の力がふっと抜ける感じ。

瞬きが二度、やけに速いこと。

ほんの一秒だけ、彼の目を通して彼女が見えた。

柔らかくて。眩しくて。信じられないほど場違いで。

そして俺は、それがブーマーを真っ二つに引き裂きたくなるほど腹立たしいことを憎んだ――ブーマーはいい奴だ。忠実で、優しい。命令しなきゃならないときに...

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