第20章:アッシャー

その笑みは、二つ先の角を曲がる前に消えた。

俺は――

神に誓って、本当に――

それを手放さないようにしていた。今夜の狂気を、ただ笑い飛ばしてしまえたらいいのにと思っていた。あいつが小さな拳を俺の胸に押しつけてきたことも、まるで俺を動かせるとでも言うみたいに。涙を浮かべた顔で、声に怒りを滲ませて俺に叫びつけたことも、怒りだけで俺を焼き尽くせると信じているみたいに。

あの子。

あの、くそったれの女。

外側は完璧だ。繊細な輪郭に、柔らかな曲線、金色の髪。割れた硝子と蜂蜜みたいな声。けれど内側は――

内側は火で、頑固さで、意志の力だけでつなぎ止められたひび割れた磁器だ。

また、あいつの顔が頭...

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