チャプター 216: ペニー

彼から目が離せない。

いまはまたハンドルを握っていて、鋭い目をまっすぐ道路に向けている。片手はステアリング、もう片方はまるで夜そのものを所有しているみたいにシフトレバーの上。静かで、落ち着いていて、何を考えているのか読めない――陰のある英雄が、実は人生でいちばんロマンチックなデートを密かに企んでいる、あの感じ。私はただ――

とろけそうだ。

これ以上が、いったいどこにあるっていうの?

ガレージだけで、もうおとぎ話だった。キャンドルの灯りとワインと、キスの合間に囁かれる告白。光はまだまつげにまとわりついているし、パスタと彼の言葉でお腹の奥がまだ温かい。『たぶん、ここで君に初めて恋をしたんだ...

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