チャプター 219: アッシャー

 ついさっき抱いたばかりのせいで、彼女はまだ柔らかく、頬が上気している。片脚が俺の脚に絡まり、頬を俺の胸に押し当てて――まるでそこが自分の居場所だと言わんばかりだ。指先が肋骨のあたりをくるくるとなぞる。羽が触れるみたいに軽い。俺の呼吸もようやく整ってきて、彼女も同じだ――眠りに落ちる寸前にだけ刻む、あのとろんとしたリズム。

 だが、まだ寝かせたくない。

 今夜のすべてが、もっと大きな何かの縁に触れている気がするから。

 まだ、彼女のことをもっと見たいから。

 俺はそっと身じろぎし、髪を後ろへ払ってやる。「寝るなよ、プリンセス。まだ終わってない」

 彼女はうう、と呻いて猫みたいに伸びを...

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