第251章:アッシャー

武器を脇に下げないまま、こんな場所へ足を踏み入れるのは妙な気分だ。

周囲に武器がないわけじゃない。むしろ腐るほどある。この施設は、街の外れに半ば埋められた鋼とガラスの要塞みたいなもので、いまだにSFじみて感じる技術で満ちている。現場で目にしたどんな配備よりも、軍用規格の火力がごろごろしている。だが今の俺は、武装される側じゃない。装甲を設計する側だ。

戦術フィールド設計・試験班の一員として、正式に現地勤務になってから、まだ一週間目。

つまり格好よく言えばそうで、要するに俺は、使う人間が壊れないようにするために、物のほうを壊していく。

建物そのものは清潔で、無菌で、角という角が鋭い。白い壁...

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