チャプター 260: ペニー

彼から目が離せない。

照明がついて、みんなが「サプライズ!」と叫び、どっと人が視界に流れ込んでから――彼はひと言も発していない。愛する人たち、信頼できる人たち。全員いる。そしてアッシャーは……ただ見ている。ゆっくり。静かに。何ひとつ悟らせないまま、目に入るものすべてを一つ残らず吸い込もうとしているみたいに。

顎の筋がきゅっと動く。風船の塊、好物で埋め尽くされたテーブル、上にチョコレートで不格好な「二十四」が絞られたケーキ。マックスが身につけた偽の装備、ミラのフェイスペイント、そして餃子の皿の横、部屋の隅に誰か(たぶんアンナ)が突っ立てたグリンチの等身大パネル。

それから、彼の視線が私を捉...

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