第261章:アッシャー

ケーキはほとんど消えている。誰かが偽の手榴弾を一本、ケーキに突っ込んだ。ブーマーは「俺じゃない」と誓ってるが、そう言うってことは間違いなく犯人はブーマーだ。鏡のひとつにはフロスティングがべったり付いていて、そして誰か――たぶんマックスだ――がグリンチの切り抜きに口ひげを描き足している。

要するに――事態は……悪化している。

俺は部屋の奥の壁にもたれ、腕を組み、手の中でぬるくなった炭酸の缶を握りながら、偵察任務みたいな目で室内を見渡す。

基地の連中がもう出来上がっていて、肩をぶつけ合いながら、やたら声がでかく、やたら舌が回ってない調子で武勇伝を繰り返している。ミラはそこに割り込んで、噂話を...

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