第28章:ペニー

ぼろぼろの金属椅子にあぐらをかいて座る。体重のかけ方を間違えるとぐらつくタイプのやつだ。そこで、アッシャーがタイラーの車をいじっているのを眺めていた。

彼が「直す必要がある」と言ったとき、私は鍵をどこかの整備士に放り投げて、自分は壁にもたれて一時間くらい格好つけている――そんな光景を思い浮かべていた。

……違う。これは違う。

作業しているのはアッシャー本人だった。袖を肘までまくり上げ、手には油汚れが筋になっている。ボルトを締めるたび、ボンネットの下へ身を乗り入れるたび、色褪せた黒いシャツの布地の下で腕の筋肉がきゅっと盛り上がる。

前腕には血管が浮いていて、くっきり鋭い。まるで世界の緊張...

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