第56章:ペニー

お腹いっぱいで、人間餃子みたいに転がって帰れそうだ。

家に足を踏み入れた途端、ヘイズ家のあの温もりのあとだからか、静けさが耳をつんざくほどに感じられた。笑い声がまだ頭のどこかで反響している。ヘイズさんのラザニアは今も胃の中にどっしりと居座って、いちばんいい場所をしっかり占拠していて、正直もう一口のためなら誰かとだって戦えそうだ。ドアを閉め、背中を押し当てて一秒だけ立ち止まり、ため息をつく。

あの家族は危険だ。最高の意味で。居心地がよくて、受け入れてくれて、ラザニアを作ってくれる危険。

階段をゆっくり上る。家が大きくきしむ音を立てないように気をつけながら。ひとりに戻ると、余計に目立つ――カ...

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