第66章:アッシャー

食料品店ってやつは、たいてい疫病みたいに避けている。

カートが多すぎる。どうでもいいおしゃべりが多すぎる。乳製品売り場で、こっちのヨーグルトの銘柄は自分の倫理観に合ってるのかどうか、みたいなことを延々と自問している人間が多すぎる。刺激が強すぎるのだ。軽い片頭痛を抱えたまま、ピン留めだらけの画像集に足を踏み入れるみたいな。

それでも、俺はここにいる。

ペニーが授業が終わったって連絡してきて、迎えに行くって返した。頼まれたわけじゃない。弱った拍子に申し出たわけでもない。ただ、そうすると決めた。

そうしたいからだ。彼女と一緒にあの通路を歩く――紅茶の種類に目を輝かせたり、冷凍ワッフルにテンシ...

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