第15章 遅れてきた誕生日プレゼント

狩野姫空は、スマホを握っていた指をゆっくりほどき、電源を落とすと、そのままベッドに身を沈めた。

正木稲巳が帰ってきたのかどうか――それすら、もう分からない。

酒が回って頭がぐらぐらしていた。眠りに落ちると、そのまま朝まで一度も目が覚めなかった。

昔は、自分は眠りが浅いほうだと思っていた。稲巳が帰ってこない夜は、決まって真夜中に目が覚めるから。

でも今なら分かる。

眠りが浅かったんじゃない。心に引っかかりがあっただけだ。気にしているから、眠れなかった。

気にしなければ、朝までぐっすり眠れる。

睡眠が整うと、体も心も軽い。鏡に映る顔色まで、少し良くなっていた。

ベッドの隣に、誰か...

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