第171章 家族の宴

市川邦生は、狩野姫空の学業のことをずっと気にかけていた。

とりわけ今回の試験のあと、姫空の代講教師は、彼女の指導教員が市川邦生だと知ったらしい。

それ以来、市川邦生に取り入れたいのか、姫空の学習状況や近況を、事あるごとに市川邦生へ報告してくる。

届いたメッセージを眺めながら、姫空は首をかしげた。

狩野姫空『先生、今日のチャリティー晩餐会、先輩と私が代わりに出席するようにって言ったの、先生じゃなかったんですか?』

市川邦生『宇作に連れて行けとは言ったが、お前に頼んだ覚えはない。勉強で手一杯だろ。たかが慈善パーティーに、二人も行く必要があるか』

――やっぱり。

先生は私を呼んでいな...

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