第196章 計画は台無しになりそうだ

正木稲巳は視線を引き戻し、メニューに目を落とした。

「司朗、たしかお前、フライドチキン好きだったよな。ひとつ頼もう」

「パパ、もうフライドチキンは食べない」

正木司朗は妙に真面目な顔で言い切る。

「胃腸が弱いんだ。食べたらお腹が気持ち悪くなる」

正木稲巳は、また一瞬言葉を失った。

――以前は外食のたびに、フライドチキンだのハンバーガーだのを当たり前みたいに頼んでいたのに。

何度食べても飽きる様子すらなかった。

「パパ、メニューはママに決めてもらったら? ママなら、僕と初が何食べるか分かってるし」

司朗の提案に、正木稲巳は何も言わず、メニューを狩野姫空へ差し出した。

狩野姫...

ログインして続きを読む