第215章 林田守萌が妊娠した

数日ほどの休暇を挟み、狩野姫空はノキ研究所へ戻った。研究開発の進捗を、また一つずつ積み上げていくために。

そして間もなく、前期最後の試験期間がやってくる。

姫空の毎日は、再び目まぐるしく忙しくなった。

試験当日、姫空は梅崎宇作に休みを申請した。単位に直結する試験だ。彼女にとって軽いものではない。

――なのに、空は味方してくれなかった。

朝から叩きつけるような大雨。

「キキ、この雨じゃ危ないよ。あとで学校まで送っていく」

狩野乃亜がそう言った。

姫空は時計を見て眉を寄せる。

「兄さん、司朗と初も送るんでしょ。時間、間に合わないよ。大丈夫、私が運転して行く」

「気をつけて。焦...

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