第46章 正木司朗と狩野初の喧嘩

正木司朗は、一晩たっても怒りが収まらなかった。

学校に着いても、頬をふくらませたまま。

「初、すごいね。こんな難しい問題まで解けるの?」

「ほんとだよ。初、天才じゃん」

教室に入った瞬間、司朗の目に飛び込んできたのは――狩野初の机を取り囲むクラスメイトたちだった。

それが、さらに腹立たしい。

転校してきたばかりのくせに、もうみんなに好かれている。

初が来る前は、ああやって自分の周りに集まっていたのに。

ただでさえ苛立っているのに、火に油。司朗はずかずかと初の前へ歩み寄った。

狩野初も、司朗を見るなり露骨に顔をこわばらせる。

――正木司朗は、おばちゃんの息子。

おじさんか...

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