第64章 正木稲巳が林田守萌のために研究所へ復讐する

清掃会社のスタッフは手際がよく、2時間半もかからないうちに家じゅうを隅々までピカピカにしてくれた。

狩野姫空の部屋は7階。小さなロフトが付いていて、そこを手直ししてサンルームにしている。

好きな草花をいくつか並べ、リクライニングチェアを一脚。小ぶりなティーテーブルのセットも置いた。暇なときはここでお茶を飲み、本を読む。

とくに夜はいい。窓の向こうに、星が降るみたいに広がる。

一日中動き回ってさすがに疲れていた姫空は、軽く身支度を整えるとデリバリーを頼んだ。届くまでの間、サンルームの椅子に身を預けて目を閉じる。

乃亜兄さんは、今日が引っ越し初日だと知っていた。清掃は入れても、結局あれ...

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