第90章 薬を飲んで人が死んだ

正木稲巳は冷たい視線で林田守萌を値踏みするように見た。

「……どうやって知った?」

「最近、ノキ研究所の職員と知り合ったんです。その人が言ってました。狩野姫空さん、この五年ずっと、二、三か月おきに必ずノキ研究所へ行って、狩野乃亜教授に会ってるって。帰るときは、バッグにいつも何か入れてたそうです」

林田守萌は一部始終を、まるで報告書みたいに淡々と並べた。

その真剣な表情が、嘘を疑わせない。

正木心歌がぱっと顔を上げる。

「お兄ちゃん、それって……そういうことじゃない? 姫空がママに持って帰ってきた薬、毎回きっかり三か月分だった。三か月経つと、また取りに行って……最初から狩野乃亜と繋...

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