第190章 富豪の島寄付に遭遇!

上山世奈は受け取ろうと伸ばしかけた手を、寸でのところで止めた。前回の「蜃気楼」の一件での教訓が、脳裏をよぎったからだ。あの時の二の舞はごめんだ。

見知らぬ人間から渡されたものを、軽々しく口にするべきではない……。

世奈は小さく息を吸い込み、やんわりと拒絶した。

「喉は渇いていませんから。お気遣いなく」

「ご自由に見て回ってください。これ、私の名刺です。あ、そうだ!」

リサは何かを思い出したように鞄を探り、一連の手数珠を取り出して世奈に差し出した。

「これ、私たちの教会で作ったクリスタルの数珠なんです。あなたに光と正義、そして幸福が訪れますように」

「へえ……そんなすごい効果があ...

ログインして続きを読む