第8章

「白銀涼華さん。あなたは十二月十五日のクリスマスパーティーにおいて、学園の視聴覚システムに無断で侵入。未検証の個人録音データを再生し、神崎優さんの名誉を著しく毀損した。相違ありませんね」

静まり返った聴聞会の室内に、校長の声が厳かに響いた。

わたくしは指定された席に座り、学園理事会のメンバー、生徒代表、そして家族の代表者で構成される規律委員会の面々と向かい合っている。

二十四時間も経たない前、クリスマスパーティーの壇上で神崎の陰謀を暴いたわたくしが、今度はこうして裁かれる側に立っているのだ。

『お嬢様、退学は免れたけど評判は地に落ちたな』

『まあ、こっちの結末の方がリアルか』

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