#Chapter 78 オン・ザ・ロード

レイチェルの視点

道中にて

ベラは旅行用の朝食サンドイッチを作ってくれた。私とネイサン、そしてアートのためにも十分な量を用意してくれた。二人のアルファとの旅行で何が起こるか想像もつかなかったけれど、旅の始まりに全員を忙しくさせておく食べ物があることには本当に感謝していた。

旅の出だしは順調とは言えなかった。アートがネイサンに運転させ、私を後部座席に座らせると主張したからだ。彼は私が後ろの方が安全だと指摘し、それでネイトも落ち着いた。彼が運転を拒否したことに私はまだ驚いていた。アルファ監査官が自分が他の誰よりも何かをうまくできないことを認めるなんて、誰が想像できただろう?アートは変わった人だ...

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