第188章 彼女がいなくなった

「伏見社長! 見つかりました!」

「黒塗りの車に乗せられてたそうです。たぶん未央様が目が不自由なのにつけ込んで、金を積んで……川市のSRまで送る手筈だったとか。いまはもう止めて、連れ戻してあります」

伏見行哉が山を下りてきて、ようやく届いた吉報だった。

黒服が、白いプリンセスドレスを着た少女を抱えて連れてくる。伏見行哉は険しい顔のまま視線を向けた。

小さな子はぷいと顔を背け、怯えたように護衛の首にしがみつく。

「自分で降りろ」

未央は唇をきゅっと結び、こぼれそうな涙を目に溜めた。

伏見行哉は乱暴に彼女を護衛の腕から引き剥がし、そのまま胸元に抱え込むと、屋敷へ向かって歩き出した。...

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