第102章 不安

月曜の午後。「陸川グループの輸送車から薬物が見つかった」という報道が、瞬く間にトレンドの最上位へ躍り出た。

竹内葵がその記事を目にしたのは、美術協会館を出た直後だった。

今日は画家二人と、協会側の展覧会の主催者を交えて、展示作品の打ち合わせ。午前から始まって、気づけば午後までかかっていた。

展示される絵は大小合わせて九十九点。千秋が四十六点、残り五十三点が諏訪英樹の作品だ。

葵は記事の文面を追ったまま、ふと足を止める。瞳の奥を、驚きが一瞬よぎった。

早瀬信祐、動くのが早い。

木曜まで待つと思っていた。あの日なら、まとめて仕留められるはずだったのに。

「葵、ぼーっとしてどうしたの...

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