第108章 ひざまずいて過ちを認める

病院の地下駐車場。銀灰色のベントレー、その運転席で早瀬信祐は顔色ひとつ変えず、ピンホールカメラのソフトに映る監視映像を見つめていた。

瞳の奥の感情は、読み取れない。

竹内葵のさっきの言葉は、露骨な煽りではない。だが、どの一言も新井新菜の急所を正確にえぐっていた。

新井新菜が何をいちばん大事にしているか。追い詰められた今、どこがいちばん脆いか。竹内葵はそれを、恐ろしいほど的確に知っている。

とりわけ最後の、怒りに火をつける一言。投げるタイミングが、あまりにも見事だった。

人の心は測りがたい。けれど角度を変えれば、驚くほど操りやすい。

――認めざるを得ない。竹内葵は賢い。

引くとこ...

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