第109章 一石三鳥

結城夏帆が電話を受けたのは、午後三時か四時ごろだった。だがそのとき彼女は、城西での宴席に出ていた。

竹内葵が流産したこと、そして息子と新井新菜の件まで露見したと知り、胸の内は焦りで焼けつくようだった。

とにかく鈴木さんに、スープとお粥を用意させる。

本宅に戻ると、慌ただしく着替え、鈴木さんが煮込んだスープとお粥を手にして、そのまま病院へ駆けつけた。

病室の前室に差しかかった瞬間、竹内葵の詰問が耳に飛び込んでくる。

わざわざ扉の外で十秒ほど様子をうかがった。ところが返ってきたのは、息子の情けない懇願混じりの嗚咽だった。

その時点で、結城夏帆の胸には不快感が芽生える。扉を押し開けると...

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