第35章 追突

「Gourmet Fusion」は一笙美術館から車で三十分ほどの距離にあるが、ちょうど夕方のラッシュにぶつかり、渋滞でさらに十分以上も足止めを食らった。

庄司優斗は竹内葵に、ステーキとボストンロブスター、それにクリームマッシュルームスープとデザートまで注文していた。

料理が運ばれてくると、彼はごく自然にナイフを取り、ステーキを切り分けていく。大きすぎず、小さすぎず。葵にとって、ちょうどいい一口サイズ。

少食の葵には、明らかに多い量だった。

今日は本当にくたくたで、しかも昼はほとんど食べていない。だから今は食欲もそれなりにある。

それでも――やっぱり、食べきれなかった。

ステーキは...

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