第51章 新井新菜は類を求めて損を失う

千秋の展示はネット上で軒並み高評価を集め、ここ最近は「チケットが取れなかった」「会期を延ばしてほしい」という声も日増しに大きくなっていた。

わずか数日で、絵は十二点も売れた。

値段も、かなりのものだ。

そのうえ美術協会からは、自由奔放な抽象派である千秋と、芸術界の大御所・意象派の諏訪英樹をぶつけてみたい、という意向まで伝わってきた。

二人での合同展。

午後、竹内葵はスマホで千秋とその件を少し話した。

会期延長は画家にとって評価の証だ。千秋が乗り気なのは当然だった。

ただ、諏訪英樹との合同展となると話は別で、慎重に考える必要がある。

千秋も諏訪英樹も、芸術界では抜きん出た才能の...

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