第74章 合意に達する

違法営業?

美容サロンが、いったい何を違法にやるというのか。

せいぜい偽物の化粧品を売るとか、その程度だろう。だが結城夏帆が相手にしているのは、K市の名門の奥様方や令嬢たちだ。さすがに一線を越えるような真似はしないはず――そう思っていた。

越えたら最後、庄司剛征が庇うわけがない。

結城夏帆と庄司剛征は何十年も夫婦をやってきた。彼の性分など、とっくに骨身に染みている。

今の庄司剛征は、結城夏帆を溺愛している。欲しいと言えば何でも与え、まるで心臓でも差し出すかのように甘やかす。

けれど庄司剛征にとって、庄司家の事業は命より重い。

利益と地位の前では、女どころか息子ですら敵わない。だ...

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