第83章 それなら彼女という正妻も自慢してみる

翌朝。ようやく一週間ほど晴れが続いていたK市は、また天気が崩れそうだった。

天気予報では、今後二、三日は雪が降るという。

竹内葵は昨夜あまり眠れず、起きたときにはすでに八時半。窓の外の鉛色の空を見て、眉をひそめた。

身支度を整えて階下へ降り、食卓にまっすぐ腰を下ろすと、田中さんがすぐに朝食を運んできた。

量は多くないが、品数はしっかりある。

エビ餃子に、小さな器の粥。ワッフルが二枚と、肉まんが二つ。それに、切り分けた果物の小皿。

田中さんがにこやかに言う。

「この粥とワッフルは、若様が今朝、奥様のためにわざわざお作りになったんですよ」

その言葉に、葵の視線がワッフルへ落ちた。...

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