第103章 資金援助する

茜音POV

山本梨衣と山本安吾の姉弟は一瞬ためらったものの、私の静かで揺るがない視線に押されるようにして、落ち着かない様子でマイバッハの広々とした後部座席へ乗り込んだ。

車内はしんと静まり返り、聞こえるのはエンジンの低い唸りだけ。姉弟は並んで座り、背筋を不自然なくらい伸ばしている。息づかいまで遠慮がちで、まるで高級レザーのシートを汚してしまうのが怖いと言わんばかりだ。

私は反対側にもたれ、目を閉じて休む。二人の居心地の悪さなど、気づいていないふりをした。

助手席には中村佳代。ときおりルームミラー越しにこちらを窺う。彼女が何を考えているかは分かる。こういう光景は、彼女にとって珍しくない...

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