第115章 独りよがり

志水寧々POV

スマホの画面を睨んだまま、通知音が立て続けに鳴り続ける。胸の奥に、じわりと苛立ちが滲んだ。

……ちょっと、想定より大ごとになってない?

けれど、すぐに思い直す。

来る人が多いほど、今の私の人気と立場を証明できるじゃない。

不安なんて、群がられる快感にあっさり押し潰された。

私は「気前がよくて、みんなに好かれてる」っていう顔を崩しちゃいけない。

わざと困ったふりでため息をつき、神崎健司に申し訳なさそうな表情を向ける。

「健司、ほら……みんな、すごく盛り上がっちゃって。やっぱり今日は、やめとく?」

そう言った瞬間、彼は逃げ道を塞がれた。

さっきまで大見得を切っ...

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