第118章 かつての宿敵が訪ねてくる

志水寧々POV

身体が、石みたいに固まって動かない。

背中に貼りつくような、ねっとりとした嘲りの視線――冷たい毒蛇が背骨をつたって、じわじわと這い上がってくるみたいで、全身の血が冷えた。

個室は、死んだように静まり返っていた。

誰もがこの突発的な異変に息を呑み、声を失っている。聞こえるのは、神崎健司の怒りで荒くなった呼吸だけ。

彼は私たちの間に漂う異様な空気を鋭く嗅ぎ取り、そして何より、私の身体が抑えきれず震えていることに気づいた。

神崎健司の表情が沈む。

私をさらに深く背後へ庇い、自分は一歩前へ出て、私と石井星夜の間に完全に立ちはだかった。

スーツの襟元を整え、上流の余裕を...

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