第40章 嫉妬

茜音視点

ギフトボックスを手に階段口へ向かったところで、部屋から出てきた菅田夢香と鉢合わせた。

夢香は私の手元に視線をひと巡りさせると、いつもの無邪気な笑みに切り替え、距離を詰めてくる。

「お姉ちゃん、またお出かけ? 藤堂社長とデートなの? 進展早いね、うらやましいなあ」

下手な探りに付き合う気はない。私は目線すら動かさず、彼女の横をすり抜けた。視界の端にも入れない。まるで邪魔な空気の塊みたいに。

ここまで露骨に無視されれば、さすがに笑顔も保てないらしい。夢香の口元がぴくりと引きつり、垂らした指がきゅっと握り込まれる。瞳の奥に、毒のような色が走った。

――ついてくる気配。

リビ...

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