第63章 賞罰をはっきりさせる

茜音POV

松井章大にぐちゃぐちゃに荒らされた書類には、あえて触れなかった。私はただ、デザイン部のアーカイブフォルダを開く。

モニターに、二つの設計図を並べて表示する。

一つはインターンの小林悦子が提出した初稿。もう一つは、松井章大が自分の署名を入れて手柄にした『スターライト』シリーズの完成版。

コンセプトから細部の意匠まで、ほとんど同一。違いがあるとすれば――松井の完成版は、小林の案の上に下品なほどのダイヤ装飾を盛りに盛って、元の瑞々しさを台無しにしていることだけだ。

「これは小林悦子が三週間前に送った初稿メール。システムのタイムスタンプは嘘をつかない」

声は凪いだまま。

「...

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