第70章 彼の会社で張り込み

茜音POV

数人が顔を見合わせ、腑に落ちたようにそろって頷いた。

「たしかにそうかも! 食堂で食べてない人たち、今日はみんな平気だ!」

――答えは、もう出ている。

私は自席に戻っても、山積みの仕事には手をつけなかった。代わりに社内の総務アーカイブを開き、指先でキーボードを叩く。ほどなくして、食堂の委託業者に関する資料が画面に表示された。

委託先は聞いたこともない外食会社。契約日は半月前――つい最近だ。

そして推薦者欄。

そこに並んでいたのは、たった四文字。

梅宮早絵。

その名前を見つめた瞬間、瞳の奥を冷たい嘲りがかすめた。

……なるほどね。

正面からぶつかって完敗したら...

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