第74章 ゴミの片付け

茜音POV

あの一撃が、場の空気を一気に燃え上がらせた。

丸一日、喉の奥に押し込めてきた怒りも、吐き気も、背筋を這うような恐怖も――この瞬間、全部が私への支持と敬意に変わって噴き出す。

梅宮早絵は想定外の展開に顔を引きつらせ、二歩、三歩と後ずさった。床に散らばる惨状と、沸き立つ社員たちの熱。もう潮目が変わったことを、彼女自身がいちばん理解している。

それでも、長年の社内政治で身につけた反射が、最後の悪あがきをさせたのだろう。

梅宮は深く息を吸い、無理やり胸を痛めたような表情を作る。道徳の高台に立ったつもりで、甲高い声を張り上げた。

「社長……さすがに、やりすぎじゃありませんか? ...

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