第93章 梅宮早絵の帰還

茜音POV

中村佳代が仁王立ちで、両腕をぱっと広げたまま、私のオフィスのドアをがっちり塞いでいた。

その正面には、ハート形の朝食袋だの、ピンクの封筒だの、花束だのを抱えた男の同僚が五、六人。朝から妙に熱い。

「ちょ、ちょっとどいてよ、中村秘書。朝食を渡すだけだから。俺が作ったお弁当なんだ。社長のご苦労に感謝ってことで……」

「中村秘書、これ、僕が書いたラブレターです。社長にお渡しください。ぜひ読んでいただきたくて……」

「はいはいはい、ストップ! 全員そこで止まれ!」

中村佳代は露骨に顔をしかめ、手をひらひら振って、まるでハエでも追い払うみたいに言い放つ。

「社長の彼氏、あんた...

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