第104章 彼はただもっと権力を欲しがるだけだ

エラはリオンを笑いながら見た。

「前の人生のこの時期、アレックはルイから権力を奪おうと動いてた。結局は失敗して、ルイに逆に押さえ込まれて……権力の中心から追い出されたまま。私が死ぬまで、結局戻れなかった」

リオンは目を細める。

「じゃあ君は、今世でも同じ道をなぞると思ってる?」

「同じどころか、もっと焦る」エラは言い切った。

「前は少なくとも五体満足だった。でも今世は両脚が麻痺してる。早い段階で中心から弾かれて、戻りたい気持ちは前より強いはず。しかも今のクレモン家は、もう首が回らない。使える人間が三人いて、二人が潰れた。ルイは入って、マシューも入って、ロバートは病院で生きるか死ぬか...

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