第125章 もう誰も助けてくれない

チャールズだった。

通話が繋がった瞬間、弾んだ声が飛び込んでくる。

「エラ、ロバートが目を覚ました」

エラは眉尻をわずかに上げた。

一秒だけ沈黙し、それから口元を薄く吊り上げる。

「ちょうどいいわ」

ロバート・クレモンが入っている私立病院は、拘置所から車で二十分もかからない距離にある。

エラが病室の前に現れたとき、ちょうど使用人が洗面器を抱えて中から出てきたところだった。

エラの姿を認めた瞬間、使用人の顔色が変わる。手が震え、洗面器の水が危うくこぼれそうになった。

反射的に半歩退き、それでも扉の前に立って塞ぐ。

「エラお嬢様……どうしてこちらに。旦那様は今しがたお目覚めに...

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