第132章 彼はまさに狂っている

エラは、今度こそ本気で震えた。

「マシューだけでも十分に異常だと思ってるか?」彼がゆっくりと言った。

「十代の頃から、あいつは平気でああいうことをやった。残酷さも、手口の多さも――聖心孤児院のリレーム院長ですら顔を背けるレベルだ。相手が男でも女でも関係ない。年齢も、立場も、関係ない。気に入ったら、金で買うか、騙すか、力でねじ伏せるか……どのみち手に入れる」

彼は首だけを回し、エラを見た。

「でも知ってるか? マシューの『やり方』は、誰に仕込まれたと思う?」

エラの顔から血の気が引く。

「アレックだ」彼は小さく頷いた。「そう。アレックが教えた」

ノラは思わず口元を押さえ、息をする...

ログインして続きを読む