第46章 私があなたたちの関係を知らないと思わないでください

エラはリオンの口元に浮かぶ笑みを見て、胸の奥がふっと落ち着いた。

黙ってミルクのカップを置き、背筋をわずかに伸ばす。

「……どうするつもり?」

リオンは小首を傾げ、にこにこと言った。

「クレモン家がそんなに必死で関わりを断ちたいなら、好きにさせておけばいい」

一拍置く。唇の弧が、さらに深くなる。

「獲物はね。油断した瞬間に、弱点をさらす」

その弓なりの目を見た途端、エラの背中にぞわりと産毛が逆立った。

彼女は勢いよく立ち上がり、片足でぴょんと跳ねるようにして、傍らの杖をつかむと階段のほうへ向かった。

リオンが目を丸くして、すぐに立ち上がる。

「なんでそんな急に帰るんだよ?...

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