第73章 私を何だと思ってるんだ

リオンがへらっと笑って言った。

「エラ、綺麗だ」

「黙って」

「ほんとに綺麗」身を乗り出し、間合いを詰める。「エラ、言ったことある? 最初に俺がドアを開けて、お前が玄関に立ってたとき……その瞬間から、めちゃくちゃ綺麗だって思った」

エラの耳の奥が、かっと熱くなる。

「リオン、飲みすぎ」

「飲みすぎてない」リオンは背もたれに頭を預けた。けれど声だけが、やけに柔らかい。

「本気なんだ……俺、誰にもこんなふうになったことない……お前が追えって言うなら追うし、待てって言うなら待つ……エラ、もう他の男のところ行くの、やめてくんない……?」

最後は、舌がもつれた。眠気と酔いが絡み合い、言...

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