第74章 後悔しない

エラは、言葉を失った。

リオンはエラの目をまっすぐ見つめる。口にする一語一語が震えているのに、無理やり声を張り上げた。

「エラ、俺のこと……なんだと思ってる? 何回か飯に付き合って、何回か記者を追い払って、お前がうまくいってるときだけ横で拍手してるだけの男?」

奥歯を噛みしめ、区切るように続ける。

「俺は、そんな腰抜けか? 愛してる女のために、居場所くらい作れないのか。雨風くらい、防げないのか。お前の隣に立って、一緒にあのくだらねえ連中と向き合うことすらできないのか」

大きく息を吐き、声が落ちた。

「できる。エラ、俺は……できるんだ」

ぽた、と涙がまた落ちる。

「お前に会った...

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