第79章 お手数をおかけしたようだ

エラは驚いて、半歩だけ後ずさった。

バスターはソファの奥に縮こまり、両手を胸の前に掲げたまま、むやみに振り回す。

「触るな……やめろ……触るな……」

エラはゆっくり眉を寄せる。

妙だ。バスターは人との身体的接触をひどく嫌がっているらしい。けれどファストフード店で、彼女が強引に腕を引いて連れ出したときは、ここまで激しい反応ではなかった。

エラは半歩だけ近づき、声を落として呼びかけた。

「オーウェン……どうしたの?」

バスターは突然、両手で頭を抱えた。大粒の涙がぼろぼろとこぼれ落ち、意味のつながらない言葉が口からこぼれる。

「ごめんなさい……ごめんなさい……叩かないで……脱ぐ……...

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