第97章 拘捕令の執行に参りました

リオンの身体が、小刻みに震えていた。

抱き締める腕に力がこもる。まるで彼女を砕いて、自分の骨と血に溶かし込み、完全にひとつになってしまいたいとでもいうように。そうすれば、エラは二度と離れていかない――そんな幼い願いに縋るみたいに。

分かっている。エラは「演じに行く」だけだ。

それでも、彼女が出ていく、その瞬間から。リオンは不安で唇まで震えた。

「……早く帰ってこい」

結局、言えたのはそれだけだった。

エラは伏し目がちに、彼の腕が自分の腰を囲う手を見つめる。目の奥が熱くてたまらない。

唇を噛み、胸の震えを押し殺しながら、彼女は手を伸ばして、ひんやりした彼の手の甲にそっと重ねた。

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