第104章 白井柚葉からの電話

御堂奥さんはゆったりした服を着ていて、腹のふくらみは見て取れない。

奥さんのほうも彼女に気づいていたが、顔色ひとつ変えず、むしろ自分から歩み寄ってきた。

「冬紀、どうしてここに?」

桐生冬紀は思わず身を乗り出す。

「奥さん、病院にいらしたって……どこか具合でも?」

「私じゃないの。友だちのお見舞いよ。帰ろうとして下に降りたら迷っちゃって、歩いてるうちにここまで来ただけ」

御堂奥さんはくすっと笑った。

桐生冬紀も簡単に説明する。

「私は健診です」

奥さんは小さく息をついた。

「ちゃんと診てもらったほうがいいわ。顔色がひどいもの。若い子が仕事に追われて自分のことを後回しにして...

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