第107章 やったか

来栖千隼は腑に落ちた。

「黒崎の娘か。怜央がこの前、秘書に入れたってやつ」

御堂怜央は勝手に球を打ち続ける。

「もう切った」

黒崎家の人間を目の前に置いておくなんて、見ているだけで虫唾が走る。

だが黒崎薫は引き下がらない。あちこちで彼を探し回っているらしいが、御堂怜央に構っている暇はない。

「そういやさ、秘書。俺、帰ってきて何日か経つけど、今回ぜんぜん怜央さんが桐生秘書を連れて遊びに来ないよな? 前は怜央さんが行くとこ行くとこ、ぴったりくっついてたじゃん」

坂本裕也がクラブを手に取り、怜央さんの相手をするように一局付き合う。

来栖千隼は首を振った。

「桐生秘書、辞めた」

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