第110章 死ぬことになる

二人が出口へ辿り着く前に、近藤雲がまたしても立ちはだかった。

「なんでいつも、そんなに急いで帰ろうとするのよ!」

本田由衣もさすがに腹に据えかねた顔になる。

「近藤さん、どういうつもりですか」

近藤雲はわざとらしく目を丸くして、無垢を装う。

「別に? 仕事を紹介してあげようとしてるだけ」

「仕事の紹介? それとも私たちを売る気?」

本田由衣が噛みつくように言った。――あれだけ信じてたのに。

そこへ、中島社長がグラスを片手に近づいてくる。

「言い方がきついなあ。善人を悪者扱いするのはよくない。謝ってもらわないと困るね」

にやり、と口角が上がる。

「この一杯、飲んでもらうよ...

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