第121章 証拠

本田由衣が堰を切ったように一気に吐き出し、桐生冬紀は止める間もなかった。

「由衣!」

御堂怜央はすでに振り返っていて、桐生冬紀をまっすぐ射抜く。黒の瞳に、嵐が立った。

階段下から玄関先の対峙を見つけた黒崎悠真も、車を放って駆け上がってきたところだった。今の一言を聞き、足が止まる。彼もまた、桐生冬紀を見た。

御堂怜央は白井柚葉を放す。白井柚葉は視線を泳がせ、子ども……子ども……と、唇だけがかすかに動いた。

「子どもを……失った?」

御堂怜央の声は平坦だった。感情の波は一切ない。ただ桐生冬紀にだけ問いを向ける。

「いつの話だ」

「……」

桐生冬紀は喉に骨が刺さったみたいに、言葉...

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