第15章 容赦しない

「十分でいい」と口にしたのは桐生冬紀だった。

白井柚葉が固まり、御堂怜央は眉をひそめた。

桐生冬紀は脚の痛みをこらえ、ベッドの縁に手をついて身を起こすと、工場長のほうへ歩いた。

「工場長。少し、二人でお話ししたいことがあります」

工場長は慌ててうなずく。

「言ってくれ」

桐生冬紀は声を落とした。

「工場で写真を撮っていたブロガーの方を呼んでもらえませんか。さっき、負傷者の搬送を手伝って病院に来ていました。たぶん、救急のロビーにまだいるはずです」

工場長が一瞬目を見開き、同じく小声で返す。

「分かった。今、呼んでくる」

「お願いします。ありがとうございます」

二人のや...

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